弊社は、自衛隊の艦船をはじめ、船舶の駆動部品などを製造しています。創業７０年となり、高度な技術を持っている社員が高齢となり、シニアの活躍が必要不可欠でした。
　現在シニアの再雇用については、６５歳、７０歳の時点で本人の意向を確認し、本人が「働きたい」と希望する間は契約延長を行っています。それ以降は5年ごとに意向を確認しますが、最終的な期限は設けず雇用しています。

　弊社の経営課題は若手への技術継承でした。これまではベテランの社員に「若手に技術を伝えてほしい」とお願いしてもうまくいきませんでした。時には「俺の仕事をとる気か」と反発されることもありました。また、昔ながらの職人気質で厳しい指導を行うシニアもいました。
　そこで、若手への技術継承が重要であることをベテラン社員に繰り返し伝えてきました。その結果徐々に「丁寧に教える」ことも浸透してきました。
　現在はシニアから若手への技術継承と、シニアの体力低下を若手に補ってもらうことを目的にシニアと若手社員のチームをつくるまでになりました。チームには技術習得に意欲のある優秀な若手社員を選抜し、シニアから丁寧な指導を受けることで、スムーズな技術継承を実現しています。その取組が社内全体の一体感にもつながっています。