シニアが活躍している企業の紹介
多様性を理解することが大事
業種:農業・林業
事業概要:農園事業
〇 お話を伺った人
日建リース工業株式会社
障がい者農園事業部 首都圏支店 はーとふる農園飯能 所長代理 小平 英臣 さん
〇 事業内容等(従業員数、シニアの割合など)について教えてください。
はーとふる農園飯能では、天候に左右されず、年間を通して栽培・収穫できるビニールハウスでベビーリーフ等を栽培しています。
農園での農作業は主に89名の障がい者従業員が行っていますが、管理者として働く19名はシニア世代(50~70代)です。
〇 シニアはどのような仕事をされていますか。農園内において、不慣れな従業員に対して農作業の技術的な指導を中心に担当してもらっています。そのほか、事務作業等(出勤簿の確認やお弁当の手配)もお願いしています。
〇 シニアが働きやすいような工夫があれば教えてください。
希望に合わせて4つの勤務時間を選べるようにしました。当初、9時~16時の勤務時間(7時間拘束、6時間労働)のみでしたが、現在は①9時~16時、②10時~17時のほか、元気なシニアの方が多いので、③8時~17時、④9時~17時の時間帯も設定しました。
また、シニアが身体に負担なく働けるように、冬は40~50分に1回、10分程度の休憩を、夏は15分に1回程度水分補給も兼ねて休憩をとるように促しています。ハウスの近くにエアコンを完備した場所があるのでそこで休んでいただいています。
〇 シニアを雇用してよかったことを教えてください。経験が豊かなのでいろいろ教えてもらうことが多いです。今後どう仕事を展開していくのか考えるときに、現役時代の知識や経験を参考にさせてもらっています。また、他の職員の道しるべになっており、研修も担当していただいています。
〇 シニアを雇用する上で今後検討している取組について教えてください。
現在、1日6時間勤務をしていただいていますが、より短時間の勤務を希望される方がいるので、シニアの方が無理なく長く働けるよう柔軟な勤務形態を検討していきたいと考えています。
〇 シニアの雇用を検討している会社等へアドバイスをお願いします。多様性を理解し合うことが重要だと思います。企業は、年齢や体力などシニア従業員の事情を理解し、仕事環境を作っていくことで、シニアだけでなく誰でも働きやすい職場にもつながります。誰でもいずれ年を重ねていくことになりますので、今後仕事をする上での環境づくりがあれば、現役の社員の働きも良くなり共生社会の実現になると思います。
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