私は広告会社を経て、展示会のデザインやディスプレイなどを手掛ける会社を立ち上げるなど、長年クリエイティブな世界で働いてきました。フリーランスは収入面で良いときもあれば、悪いときもあります。50歳代になり、収入面だけでなく、今後のキャリアステップを考えた結果、本業以外に、無理せず長く続けられる仕事を持とうと考えました。警備業界を選んだのは勤務シフトに柔軟性があり、本業と調整しながら働けるからです。

入社後、弊社に資格取得の講習や検定の費用を負担いただき、「1号業務警備員指導教育責任者」の資格を取得しました。現在、私はこの資格を生かし、警備員の教育および指導管理、採用の面接などを担当しています。出社は週4日程度ですが、忙しい時期はフルタイムで働きます。今では、この仕事がほぼ本業ですね。

弊社は、シニア雇用にいち早く取り組み、このたび厚生労働省と独立行政法人が共催するコンテストで高齢者雇用の推進に係る特別賞をいただくなど、シニア世代の活躍を応援してきました。定年制も平成28年秋に撤廃し、加齢に伴う給与の減額もありません。また、一人ひとりの体力に合わせて、フレキシブルな勤務シフトで働くことが可能です。このような理想的な環境で働けることを感謝していますし、この仕事を通じて社会にこれまでの恩返しのようなことができれば、と考えています。

東日本大震災の経験を通じて、自分の日常がいかに幸せなのかを実感しました。だからこそ今、目の前にある物事に真剣に取り組む、希望を持って諦めないで生きていく。それが大切なことだと思います。シニア世代の皆さん、全力で走り続けていきましょう。