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彩の国シニア応援大使のコラム(第9回)

2018年3月12日

※ このコラムは彩の国シニア応援大使の三遊亭鬼丸さんのブログの一部を紹介しているものです

大使の活動を振り返って

昨年の6月に彩の国シニア応援大使に任命され、これまで様々な活動を行ってまいりました。県内4つの地域を取材で回り、地域社会と共生しているシニアの皆さんの活躍を垣間見ることができました。私は社会がシニアのパワーをもっと生かせるようにしていくことがとても大事だと実感しました。

少子高齢化が進む中、労働力減少への対応が社会の課題とされています。シニアには消費者としてだけではなく、働き手としても活躍してもらうのが自然な流れなのでしょう。一日8時間で週5日という働き方ではなくても、パートタイマーなど自分の体力や状況に合わせてシニアが働ける環境作りを行政や企業はより一層進める時期に来ていると思います。日本人の古い価値観で、「年を取っても働いているのはみっともない」というものがまだあるとしたら、それは大きな間違いです。周りの目なんて関係なく働いて稼いで、好きなことを思う存分やる方が楽しく生きられるのではないでしょうか。

言い忘れましたが、この文章はまだまだ働いてもいいかなと思っているシニアへの提案です。もちろん、ボランティアや趣味に打ち込む生活も楽しいと思いますが、そうした活動も仕事の合間だからこそより楽しいと思う人も多いのではないでしょうか。訪問先の職人さんから聞いた「技術を磨くのに終わりはない」という言葉に、私は落語家として深く共感しました。生き方に「定年」はありません。遊びも仕事も人間関係も「定年」を迎えたからと変えることなく、気付いたら年を取るのを忘れていたという「停年」のすすめです。

(このコラムは平成30年3月12日に埼玉新聞に掲載されました。)

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