シニアが活躍している企業の紹介
シニアから若手への技術伝承が鍵
業種:製造業
事業概要:各種自動車鋳物、厨房部品、ポンプ鋳物・上下水道部品加工全般
シニア活躍推進宣言企業プラス認定日:令和4年4月1日
〇 お話を伺った人
株式会社朝倉鋳物 営業 朝倉 萌子さん
〇 事業内容について教えてください。
鋳物の製造を行っております。
〇 シニアの方はどのような仕事をされていますか。
シニアの方には軽量製品を担当していただいています。鉄を溶かす作業など、重量のある作業は体力のある方にやっていただきます。勤続年数が長い方ばかりなので、 仕上げや検査などセクションが変わることはあまりないですが、お願いする製品の種類や内容を変更することがあります。例えばシニアから「腰が痛い」と言われれば別の製品への変更を検討します。
〇 シニアとのコミュニケーションで気を付けていることはありますか。
長く細かく話してしまうと伝わらないので、簡潔に、できるだけ紙に書いて指示として渡すということは心掛けています。
〇 シニアからの要望はありますか。
シニアの方で「土曜日は体力的に出られない」とか「フルタイムでは出られないので勤務時間を変更してほしい」とか、そういう要望があった場合には、個別契約を結んで対応することがあります。
〇 衛生環境向上のための取組を教えてください。
工場内で火をたく関係上クーラーが付けられません。今までは扇風機を回していましたが、今年初めてスポットクーラーを購入しました。従業員の評判が良ければ増設しようと思います。
また、重い物を持ち上げる作業が多いので、マッスルスーツの導入も考えましたが、マッスルスーツは暑い・重い・動きづらいと不評でした。今は足で踏むとクレーンが上がってくるという、手動クレーンを導入したので、これも評判が良ければ増設しようと思います。
〇 これからの社会でシニアに求められる役割とは何だと思いますか。
シニアの強みは経験の量だと思うので、その経験を生かして社会に貢献していただくのがいいと思います。特に高齢の方は、自分の持つ技術や考えのアウトプットが苦手で、自分の言いたいことをうまく組み立てて話せないことがあると思います。若者が手を貸しながらアウトプットを増やし、持っている技術や経験を下の世代に伝えていただけるといいなと思います。
〇 今後の会社の方針を教えてください。
今までの弊社は、職人と職人の持つ技術で引っ張っていく体制でした。持っている技術を全体に伝えて、皆が積極的に仕事に参加できる形を作っていけるように、いろいろな取組ができたらいいなと思います。 まず、仕事のマニュアル作りですね。写真付きで誰が見てもわかるように作っています。どんな小さなことでも皆が参加しやすくなるよう改善していきたいと思います。
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